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miu404最終回ネタバレあらすじ!菅田将暉は黒幕か考察

miu404最終回ネタバレ!菅田将暉は黒幕か考察
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こちらの記事では、MIU404(miu) 最終回のネタバレと菅田将暉は黒幕か考察!エトリと同一人物なのか顔写真付きで比較しながら紹介をしていきたいと思います。

MIU404(miu) 最終回は志摩と伊吹の2人と第4機捜メンバーがどのような形で終わりを迎えるのか楽しみですね!

きっと想像付かないほどのどんでん返しがあるでしょう!

そして、菅田将暉は黒幕なのか考察してみたいと思います!

菅田将暉とエトリが同一人物の可能性もある?!ということで顔写真で登場する怪しい犯人らしき人を比較してみました!

それでは早速、MIU404(miu) 最終回ネタバレと菅田将暉は黒幕か考察!エトリと同一人物なのか顔写真付きで比較しながら紹介をしていきたいと思います。

https://twitter.com/miu404_tbs/status/1300946542052990977?s=20

 

miu404最終回のネタバレあらすじ

MIU404(miu)の最終回ネタバレということで、ネタバレあらすじを紹介していきたいと思います。

最終回のサブタイトルは「ゼロ」です!

同時多発爆破テロの映像は翌日にもフェイクニュースであったことがネット上で拡散され、混乱はほどなく収束した。

しかし、伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)は、メロンパン号が犯人の乗っている車両であるとネット上で誤情報を拡散されたため、機捜車両404での任務は行えずにいた。

隊員不在の機捜車両401で任務にあたっている際、車中で伊吹は、志摩の態度がいつもと違うことを指摘。

志摩はフェイクに気づけずに判断を誤った自分を責めていた。

実は、同時多発爆破テロのフェイクニュースの裏で、ドーナツEPを追っていた陣馬(橋本じゅん)がトラックにひき逃げされていた。

しかし、当時、虚偽通報が相次いでいたため、救急搬送が遅れてしまったのである。

自分を責めていたのは志摩だけではない。

九重(岡田健史)も桔梗(麻生久美子)も、それぞれ無力感にを感じていた。

伊吹も迷い、1人、警察としてではなく、1人の人間として蒲郡を訪ねていたが拒絶され、途方に暮れていた。

伊吹や志摩は、ルールを守っているだけでは、大切な人を守れないと感じ始めていた。

そして依然として久住(菅田将暉)の行方は分からず。

久住を捕まえられないまま、伊吹と志摩は、そして4機捜は、物理的にも精神的にもバラバラになってしまうのか…?

 

事件の解決の糸口

また野木亜希子作品は、伏線の回収が完璧!と視聴者からの評価も高いです。

同脚本家の作品であるドラマ「アンナチュラル」では、最終回に1話で話していた何気ない会話が伏線となって、事件の解決の糸口になるという展開だったとか…。

今回のMIU404でも、「煽り運転の回に出てきた車のナンバーが、桔梗宅に盗聴器を仕掛けた車のナンバーの同じ」という話や、「盗聴器を仕掛けた人が峯岸の修理工場で働いていた」という噂があり、それがストーリー上無意味とは思えません。

伏線は必ず回収する野木作品…となると、序盤に出てきたセリフやフレーズが物語の大どんでん返しのキーになる可能性も?!

 

社会問題がテーマ

話題になっていた404エラーがここに来て再浮上する…の可能性も大!

第4機捜隊はなくなってしまうのか?

コールコード404(伊吹と志摩のバディ)は解散となってしまうのか?

それとも誰かが存在しなくなってしまうのか…?!

また、今回のMIU404では「煽り運転」や、「外国人留学生」「トランクルーム難民」など、鮮度の高い社会問題がテーマになっています。

最終回に向けても、何らかの身近な社会問題が取り上げられるのではないでしょうか?

それでは最終回のネタバレあらすじを見ていきましょう!

 

久住

久住はニュースを見て、東京オリンピックのチケットで一儲けしようと考えている。

伊吹と志摩は、まるごとメロンパン号が爆破テロの犯人が乗っているとネット上で拡散されてしまったため、機捜車両404ではなく機捜車両401で密行開始。

まるごとメロンパン号はというと、GPSも抜かれた状態で地下に眠らされている。

まるごとメロンパン号が犯人ではなく警察車両だということをネット上では消すことができたことを桔梗隊長は、我孫子に伝えるが、爆破テロのフェイク映像が投稿された時間と同じときに犯人と思われる人物から虚偽通報があり、救急搬送が遅れてしまった事例が28件もあったことを付き返されてしまう。

 

機捜コード404は『not found』

場所は病室である。

包帯でぐるぐるになった陣馬がベッドの上で横たわっている。

意識は依然として、戻っていない状況だ。

枕元では心配そうに息子と娘が見守っている。

そこには責任者としての桔梗も同席していた。

「回復するまでできる限りバックアップします」と家族へ気丈に伝える桔梗だが、そもそもこのまま目が覚めないのではないか、一生このままなのではないか…と不安な家族は、涙を止めることができない…。

 

九重の悔しさ

一方、機捜404の伊吹と志摩は、いつものメロンパン号ではなく、陣馬と九重が使っていた機捜車両401車両で任務中であった。

前回の同時多発爆破テロのフェイク事件により、メロンパン号がネットで注目され過ぎてしまい、実務に支障が出てしまったためである。

同時多発爆破テロ偽装事件は、翌日ほどなくして事実ではないということが拡散され、ネット上では沈静化した。

しかし、虚偽通報が行われたため、東京都内の消防車と救急車が出払ってしまうこととなり、本来急行するはずだった実際の要請に応えられなかったケースが出てしまった。

実要請の28件のうち、重大な事態を引き起こしたケースは3件。

妊婦搬送遅れによる胎児死亡、古い寺の全焼、そして…

「任務遂行中の警察官1名が搬送遅れにより重体…」

陣馬の搬送遅れもまた、虚偽通報による情報かく乱の煽りを受けた被害だったのである。

「機捜の捜査は本来2人1組…自分が一緒に同行していれば…」

悔やむ九重。

しかし、自責の念にかられていたのは九重だけではない。

桔梗も、隊長の責務として隊員を危険な目に遭わせてしまったことを悔やんでいた。

そして、メロンパン号から止むなく降りることになってしまった2人もまた、後悔の念にとらわれていた。

「雰囲気が変だよ、なんか言いてえことあるんだろ?」

東京オリンピックに向けて綺麗に整備されていく街を機捜車両401から眺めながら、伊吹が志摩に声をかけた。

伊吹は、ニセ同時多発爆破テロ事件を機に、志摩の様子がおかしくなっていたことに気づいていた。

志摩は、後悔していたのだ。

ニセ同時多発爆破テロ事件の際、久住を追うか?爆破の被害に遭った病院に行くか?で迷い、伊吹の言葉に背中を押される形で、病院での救出活動を選んでしまった。

結果、それは虚偽通報であったため、完全なる無駄足で終わり、久住も取り逃すこととなってしまった。

「他人に判断を任せた俺のミスだ」

昔の自分なら、そんな判断はしなかったのに…。

志摩の脳内をそんな悔しさが占拠していた。

そんな志摩を見て、伊吹も複雑な心境であった。

ようやく心が通じ合えたかと思えたのに、志摩はまた心を閉ざしてしまったのだ。

 

伊吹の脳裏とガマさんの面会拒否

機捜全体が重苦しい空気に包まれていたため、表に出すことはできずにいたが、伊吹もまた悩んでいた。

藁をもすがる気持ちで、刑務所に収容されている蒲郡へ面会に行くが、拒絶。

差し入れすらも断られてしまう。

落胆する伊吹の脳裏に、蒲郡の言葉が駆け巡る。

刑事だった自分を捨てた、俺は許さない

許さない、許さない、俺「は」許さない…。

陣馬のことを考えれば考えるほど、はらわたが煮えくり返るような思いになる。

久住への憎しみが湧き上がる。

でもその気持ちを相手にそのままぶつけてしまえば、相手と同じ土俵に乗ったことになってしまう。

では一体、どうすればいいのか…?

考えても考えても、答えは、まだ出ない。

 

志摩とこのままでは終われないナイトクローラ

成川の証言を元に、似顔絵が作成されたが、身元が何一つ分からない状態の上に、指名手配にかけるほどの証拠もない。

刑事を捨てても、俺は許さない

伊吹と同じ言葉をつぶやく人間が機捜にもう1人…志摩だった。

志摩が向かった先は、留置場だった。

ニセ同時多発爆破テロの主犯と目されたナウチューバーの特派員RECが釈放されたところだったのである。

「10日も無実の罪で不当に拘束された」と憤る特派員RECだったが、所持品のパソコンがウイルスに乗っ取られた証拠も痕跡も、パソコンから綺麗さっぱりなくなっていたので、危うく容疑者として逮捕されてしまうところだったと志摩から聞かされる。

その窮地を救ったのは、志摩だった。

久住と接触したあのニセ同時多発爆破テロ事件の際、実は志摩はこっそり、特派員RECと久住の音声を録音していたのだ。

パソコンがウイルスに乗っ取られていた証拠にはならないが、第三者が介在していた証拠にはなったため、特派員RECは釈放されることとなったのである。

もちろん志摩は、単なる善意でそんなことをしたわけではない。

「久住を探してみないか?」

警察を目の敵にするRECは強力に難色を示すが、そんなRECの様子を見て、志摩はさらに畳み掛ける。

「警察じゃない、俺に協力しろ。

警察官をやってる限りあいつに勝てる気がしない」

そんな覚悟を決めた志摩の表情を見て、RECは息を飲む。

「あんた…警察やめるのか?」

RECにそう問われて、思わず鼻で笑う志摩。

「そう、かな?」

そんな覚悟を決めた志摩の様子を見て、RECも腹をくくることにした。

「で、どうすりゃいいの?借りは返すよ、助けてもらったし、俺もやりたい」

久住に関する情報は極端に少ない。

 

久住の似顔絵

特殊なクリスタルにより、本人が暗く闇の中に埋まってしまった写真と、手書きの似顔絵だけだ。

ネットの集合知にかけたいところだが、注目を集めてしまうと今度は久住の知るところとなってしまう…。

しかし、久住がネットやパソコンに精通しているからこその作戦を、2人は思いつく。

「似顔絵…探してみるか」

 

桔梗隊長退任?!

その頃、桔梗はハムちゃんこと羽野麦とゆたかとで、貴重な外食の時間を楽しんでいた。

ゆたかが席を外したタイミングで、桔梗がハムちゃんに、申し訳なさそうに切り出した。

前回の事件でハムちゃんの写真が「女性詐欺師」として各所に流出してしまった。

削除を依頼したが、全てを消し切れるわけではない。

ネットタトゥーとして、一生残ってしまうかもしれない…。

深刻な面持ちの桔梗に反して、ハムちゃんはからりと明るく答える。

「幼稚園の面接も受かって、こうして外でごはんも食べられる…
あの井戸の底を思えば、怖いことなんて何もない!」

空元気ではなく、それはハムちゃんの、羽野麦の、心からの本心だった。

でも、落ち着くまではもう少し居候させて欲しい…と頼むハムちゃんに桔梗は

「いつまで経っても居ていい。

うちから嫁に行ってもいいし、行かなかったら老後は2人で暮らしてもいい」

改めて桔梗の愛情の深さに触れ、涙ぐむハムちゃん。

桔梗の心境を思いやり、少し表情を暗くする。

桔梗さんは大事なものなくしちゃうのに…

桔梗にとっての大事なもの…それは第1機捜隊、第4機捜隊のことだった。

今回の事件により、事実ではないこととはいえ、世間一般から機捜に対しての信頼性を著しく損なった。

桔梗自身も、疑惑の目が向けられることとなり、そうした状況は機捜のためにも良くない。

そう考えて、隊長の任を退くこととしたのである。

隊長を退任する際の挨拶では、普段は感じさせなかったが、1機捜と4機捜の隊長をする中で性別や年齢の壁を感じていたこと、今も意識が戻らない陣馬との絆の強さを感じさせる言葉を紡ぎ、最後はこう結んだ。

「やり残したこともあります、志半ば。

この志は皆さんが引き継いでくれると信じてる、これまでどうもありがとう」

4機捜のメンバーも神妙な顔でその挨拶を聞いている。

桔梗が退任となると、4機捜が解隊される可能性も高くなる。

志高い桔梗だからこそ、兼任がうまくまわっていたわけで、後任の隊長がお荷物だと思えば、いつ解隊となってもおかしくない。

これからはネットの時代だからということで、桔梗が立ち上げたスパイダー班も、決して他人事ではない。

 

伊吹の異変

そんな風につぶやく糸巻だったが、伊吹と志摩に気になっている画像を見せる。

それは、ニセ爆破テロ首謀者というつぶったーの情報だった。

警察が作成したものとは明らかに別物ではあるが、似てると言えなくもない久住の似顔絵までついていて、謎のリンクもついている…。

志摩は、桔梗に呼ばれて隊長室に行くと、桔梗も同じ画像を見ていた。

画像の下についているリンクについては、ウイルスが仕掛けられてる可能性があるためクリックしないほうがいい、と志摩に言う桔梗。

それを聞き、志摩は口元だけで満足そうに笑う。

桔梗の相談事項は、ネットに出回っている似顔絵のことではなかった。

伊吹の様子がおかしい、と言うのである。

「あの様子、久住を殺しかねない…」

それを聞いて志摩は、渡りに船とばかりに「野生の生き物は奥多摩に返しますか!」と答える。

隊長室を出ると、帰宅準備をしながら志摩は伊吹に「奥多摩へ返すよう、隊長に進言した」と伝える。

その言葉を聞き、反射的に志摩を殴る伊吹。

「何すんだよ」とつぶやく志摩に、「喧嘩を売ってる」と伊吹は息を巻く。

飛ばされたカバンを糸巻が慌てて拾い、志摩に渡すが、半ばひったくるようにして志摩は帰って行ってしまった。

 

久住のドラック開発はクルーザー

その頃、久住は、クルーザーの上で、海外の研究者と新しいドラッグを開発していた。

そんな中、ツイッターで自分の似顔絵を見かける。

が、「似とらん!」と一蹴。

情報レベルが低すぎて危機にも値しない。

「こんなもんやるやつはあほや!」としたのリンクに目もくれず、スマホを放り投げた。

怪しく見えたリンク先は、ウイルスでもなんでもない。

志摩とRECが仕掛けた、情報提供を呼びかけるものだった。

似顔絵の下に敢えて何も記載がないリンクをつけることで、久住自身には罠と思わせる作戦だったのだ。

興味本位でリンクをクリックした人にだけ、情報提供を呼びかけることができる、という算段だった。

情報提供を呼びかけたのは、久住が持っていた特殊なクリスタルのついたスマホケースについてである。

スマホケースの情報に一番近いのは、イギリスのロックアーティスト。

イギリスと言えば、ICPOの管轄である。

警察庁からICPOへの協力依頼をかけることができれば情報がつかめる…。

警察庁で協力を依頼できる人間…志摩には、心当たりがあった。

 

九重と志摩の対話

「まさか志摩さんに利用される日が来るとは思いませんでした…。」

暗い表情で、九重は志摩に告げた。

志摩だけが九重が「警察庁刑事局長の息子」であることを、九重に面と向かって言ったことがなかったからである。

そんな志摩に対し、九重は敬愛の念を抱いていたのだった。

「心の中では思ってたよ。」

冷たく言い放つ志摩に、九重は志摩も他の人間と同じだったのだと落胆する。

しかしそれでも九重は、志摩に頼まれた仕事はきちんと果たしてきた。

警察庁所属となった九重を「利用」し、ICPOへ特殊クリスタルつきスマホケースの日本への配送履歴を手にいれたのである。

その履歴を見てみると、個人宛の送付は4件で、そのうち東京都に送られているのは東京マリーナ留めになっている1件のみ。

名前は「G11」…。

「クサいな」

その内容を聞いていたのは、志摩だけではなかった。

 

伊吹の盗聴

伊吹は志摩を密かに盗聴して、同様に九重からの情報を聞いていた。

志摩は、九重からその情報を得るとさっさと立ち去ろうとするが、九重はそれを許さない。

「伊吹さんにはこのこと、話してるんですか?」

志摩の進行方向に立ち塞がり、毅然とした態度で志摩と対峙する九重。

「話してない」

相棒じゃないですか、と九重がたたみかけると、志摩は冷たく「相棒なんて一時的なモン、やることなすこと相談なんてやってられない」と答える。

それを盗聴器越しに聞き、表情を曇らせる伊吹。

志摩はずっと、自分だけを信じてきた。

時にはその自分さえも疑って生きてきた。

そのはずだったのに、伊吹と一緒にいることで、いつの間にか伊吹を信じてしまうようになっていたのだった。

それに気づいたのは、メロンパン号で、右に行き久住を追うか、左に行き人命を救うか、の選択を迫られた時。

「信じなきゃよかった」

俺としたことがなんで信じてしまったんだ、あいつを信じるべきじゃなかった。

志摩の言葉をそこまで聞いたところで、もう伊吹はそれ以上聴き続けることができなくなってしまい、荒々しくイヤホンマイクを耳から抜き、無表情で立ち去ってしまう。

伊吹は伊吹で、これで腹が決まったのだった。

しかし、実は志摩の言葉には、その先があった。

「うまく行った時は最高の相棒、ミスした時は相手のせい…最低だよな」

自嘲的に志摩は笑った。

志摩が許せなかったのは、伊吹を信じたことではない。

伊吹を信じていたはずなのに、伊吹のせいにしようとした自分だった。

志摩は伊吹にではなく、自分勝手で傲慢な自分に失望していたのだった。

「伊吹に正しいままでいてほしい、伊吹の正しさに助けられる人はたくさんいる。」

まるで遺言のように、志摩は呟く。

「志摩さんは…つまり、警察として正しくないことをしようとしてるんですか?

俺は嫌です、陣馬さんがあのままで、志摩さんまでいなくなってしまったら……」

「もう機捜じゃないんだし、関係ないだろ」とあしらう志摩に、九重は尚も食い下がる。

「関係ないなんて今更言われたくない、いいふうにもわるいふうにもなるってそう教えてくれたのは志摩さんじゃないですか。

単独行動は禁止、ルールに反することはしない!」

そう志摩に諭す九重の目は、まっすぐだった。

九重に強く念押しをされ、志摩は迷っていた。

伊吹と行動を共にすべきか、否か…。

自分で決めきれず、采配を神に任せることとし、5円玉を投げて占うと、5円玉は表も裏も見せずに志摩のカバンの中へと落ちた。

どんくさい…と自嘲的につぶやきながら5円玉を拾おうとカバンの中に手を入れると…

手に触れたのは、盗聴器。

なぜこんなものが…と記憶をさかのぼると、不審な点を思い出した。

伊吹に殴られた時だ。

あの時、吹っ飛んだカバンを触っていたのは糸巻だった。

「すみません…伊吹さんに、志摩さんの様子がおかしいから監視が必要だって言われて…」

電話越しに糸巻は平謝りである。

志摩の推測は正しかった。

監視が必要なのはどっちだ、と志摩は呟くが、このことはとりあえず隊長にも伝えるなと糸巻に釘をさす。

「もし何かあっても誰のせいでもない」

そう糸巻に告げると、志摩は急いで電話を切った。

 

 

伊吹と久住の対決

伊吹は、ヨットやクルーザが定置されているマリーナを足早に歩いていた。

そこへ、志摩からの電話がかかってくる。

鼻で少し笑いながら、その電話を取る。

「今、どこだ?」

志摩が聞くと、伊吹はどうでも良さそうに答える。

「お互い自由にやろうぜ、相棒なんて一時的だし、解消したらただの他人なんだから、もう…どうでもいいよな」

明らかに、自暴自棄になっているような口調だった。

「盗聴なんて柄にもないことするなよ、どこまで聴いたか知らないが俺はな…」

そう捲したてる志摩の電話の向こうでは、船の汽笛の音が聞こえ…そして、電話は切れた。

(東京湾マリーナ…!)

伊吹が久住を追っているのは、明白だった。

 

G11

その頃、何も知らない久住は、東京湾マリーナのフロントにふらっと現れていた。

「G11です〜郵便来てますか?」

「はいはいはい〜」

とのんきな声をあげて、スタッフルームの奥から出てきたのは…伊吹だった。

久住の表情が笑顔のまま、固まる。

久住は、RECの部屋に現れた伊吹と志摩の顔を、PCのカメラ越しに見ていたため、伊吹が警察官であることはわかっていた。

お互い、警察と犯人であることを知りつつも、2人は白々しく、フロントと客のやり取りを続ける。

ようやく用事が済み、久住が伊吹に背をむけると、伊吹は久住に声をかけた。

「ここではtrashって名前だったんだって?」

思いがけない声がけに、ゆっくり振り返る久住。

伊吹はその顔と、スマホに写した久住の似顔絵を見比べながら

「似顔絵、結構似てたな〜これ」

と楽しそうに笑う。

池袋では久住、目黒ではゴミ、そして東京湾アリーナではtrash<ガラクタ>

正体不明のままだった久住とようやく対峙することができ、伊吹の顔が刑事の顔からすっと切り替わる。

俺はお前と一対一で話したい

その表情に、一瞬、警察官という立場を捨てて犯罪者となったガマさんの顔が重なった…。

 

miu404最終回ネタバレ!菅田将暉は黒幕か考察

※ここからがMIU404(miu)の本当に最終回ネタバレになります!

志摩は1人で事件を追おうとしていた。

警察のルールに逸脱し、社会的に許されないことをしたとしても、久住を許すことができなかった。

しかし、自分がすることで機捜や伊吹に迷惑をかけることはできない。

伊吹はそんな志摩に気付き、盗聴器を使って動向をチェックしていると、志摩が久住の居場所の糸口をつかんだことを知る。

それと同時に、なぜ志摩が単独行動をしているのかについて、伊吹を信用していないからであると勘違いしてしまい、伊吹も単独行動することを決めてしまう。

伊吹は志摩に先回りして久住の潜伏場所と思われる東京湾マリーナにたどり着き、久住と対面する。

久住をなんとかして許そうと、あれこれ久住に質問してみるが、久住の人を人とも思わない態度に苛立ちを隠せない。

そして結果、久住が開発中の新ドラッグの制作部屋に閉じ込められ、意識を失ってしまう。

志摩は自分の不用意な言葉のせいで伊吹が単独行動を起こしたことに気づき、少し遅れて東京湾マリーナにやってくる。

久住のクルーザーを見つけて突入するが、伊吹同様、久住の新ドラッグ開発部屋に閉じ込められ、意識を失ってしまう。

気がつけば、夜。

目が覚めた志摩は、久住の挑発に乗ってしまい、拳銃を胸元から取り出すが、逆に久住の仲間に背後を取られてしまい、絶体絶命。

志摩の頭に銃口が突きつけられ、銃声が当たりに響き渡る。

一方、伊吹も目を覚ます。

志摩の名を呼ぶが返事はない。

久住の口車に乗り、クルーザーの戸を開けると、血まみれの志摩の姿があった。

警察の正義を果たすこともできず、伊吹は拳銃を手にして久住を殺してしまう。

しかしそれはドラッグが見せた悪夢だった。

実際の伊吹と志摩は九重からの連絡で昼間に目を覚まし、陣馬の意識が戻ったことを知る。

クルーザーから脱出し、機捜と連携して久住を海上から陸上へと追い込み、さらに追う…

屋形船の上で久住を発見した伊吹はジャンプで屋形船へ飛び移り、激しい攻防の末、久住を取り押さえることに成功する。

1ヶ月後、陣馬はリハビリ、九重は警察庁で警察組織の改革、桔梗は警察署長をそれぞれ頑張っていた。

久住は黙秘を続けており、彼が何者なのかは未だ分からない。

そしてさらに半年以上が過ぎ、伊吹と志摩は、メロンパン号ではなくなった機捜車両404号に乗り、巡回していた。

また選択を間違うかもしれないけれど、今は1人じゃない。

本部からの指令により、事件現場に今日も急行する伊吹と志摩だった。

 

伊吹 vs 久住 そして 志摩 vs 久住

「久住はさぁ、何がしたいの?」

ドーナツEP作って売りさばいて…相棒まで殺しちゃってさ」

「相棒って誰?」」

「エトリ、2人で組んで暴力団使って儲けてたんでしょ?

「あれはただの人形や」

久住は、面白くもなさそうに言い捨てる。

「じゃあ…久住にとって人なのは、誰?」

伊吹はまだ、必死に久住という人間を理解しようともがいていた。

「人情噺かね、わかってどうすんねん」

そう問う久住に伊吹は

「許すかどうか決める」

と答える。

久住は悪びれない。

「俺は大したことやってないで。薬を買いたいやつが買う、人形になりたいやつがなる。みんな頭悪いんやな。全員死ねばいいとおもてるよ」

どうやら、久住には自首する気持ちは一切ないようだった。

思わず伊吹は、

「同僚が、ドーナツEPを載せたトラックにはねられて意識不明だ」

と独白する。

が、それを聞いても久住は顔色一つ変えない。

「神の采配やな、そいつは死ぬ運命やった…俺には関係あらへん」

そこまで話したところで、急に久住は逃げ出す。

追う伊吹。

久住が逃げ込んだ場所は、G11…停泊した久住のクルーザーの中だった。

久住はクルーザーに入るや否や、トイレのような狭い場所に閉じこもると、出てこなくなってしまった。

伊吹は外から扉を叩くが、久住は中から鍵を開けて出てこない。

と、隣の部屋からは、異様な匂いが漂ってくる。

何があるのかと部屋を覗いてみると、そこにはドーナツEPが…薬を開発している実験室のようにも見えた。

と、そこで、ガスマスクをし、全身防護服のようなものを身にまとった、久住の共犯者からふと背中を押され、伊吹は部屋の中に押し込められてしまう。

外から鍵をかけられ、出ることはできない。

しばらくして、部屋の中からは、人が床に倒れ込む音が聞こえた…

 

あーやっぱもう一匹おった〜

どれくらい経った頃だろうか、志摩は伊吹を追って東京湾マリーナに走り込んで来た。

警棒を携え、少しずつ定置船保管場所のG11へ近づく…。

クルーザーからは異様なにおいが漂っており、思わず志摩も顔をしかめる。

時計は、「2019年10月15日 13時30分」を示している。

異様なにおいが漂ってくる元をたどると、その部屋の薄く開いた扉から、伊吹の倒れかかっている背中が見えた。

「起きろ、伊吹!」

志摩は声をかけるが、伊吹の背中はピクリともしない。

「あーやっぱもう一匹おった〜」

愉快そうな声が聞こえて、見ると、その声の主は久住その人だった。

志摩は、久住に顎でにおいのもとなっている部屋を指すと「それは?」と聞くのが精一杯だ。

「覚醒剤よりも高価でよく効くドラッグ!みんな、楽しいことだけしたらええやん」

久住はいっそう楽しそうである。

「そんなことが目的なのか?」

「目的なんかないよ、薬やって楽しそうに騒いでいるやつらを、高いところから見とるだけ。」

そう言うと、「おやすみ」と言って無理やり薬を開発しているクルーザーの部屋に、志摩を引きずり込む。

扉は閉まり、志摩の意識は遠のいて行くのだった…。

 

2019年10月16日00:00 志摩の場合

志摩が目を開けると、もうあたりは暗くなっていた。

どれくらい意識を失っていたのだろうか。

クルーザー内の時計は、10月16日00:00を指している。

見ると、伊吹がクルーザーのデッキで倒れている。

慌てて駆け寄ろうとするが、体が思うように動かない。

そこへ、久住がやってきて「どやった?気持ち良うなった?」と志摩にのんきに声をかける。

睨みつける志摩だが、久住はお構いなしで、デッキにかがみこみ、「俺と組まへん?警察のお仲間ほしかったんよ〜」と志摩に声を掛ける。

志摩は、回らない頭でなんとか言葉を繰り出し抵抗を見せるが、久住にはさらりと交わされ、さらにふざけ半分で、深く気絶している伊吹の鼻をつまむ。

あれだけ深く眠っていれば、そのまま簡単に死んでしまうかもしれない…。

志摩はもう我慢の限界だった。

胸元から拳銃を出し、銃口を久住に向ける。

「撃てないと思うか?俺は他人のことなんてどうだっていいんだ、本当は。心配するふりして、人間らしく振る舞ってるだけ…だから簡単に引き金をひける」

志摩は、自分にそう言い聞かせているようにも見えた。

そんな志摩を見透かしたかのように、久住は志摩を挑発する。

「みんな悲しむでぇ〜同僚も上司も、責任とってみんなクビや」

人間らしい気持ちなどない、と言った志摩だが、その言葉に心が揺れ、引き金を引けずにいる。

すると、志摩の背後から撃鉄を起こす音が聞こえた。

その銃口は、志摩の頭に突きつけられている…。

銃を持って志摩の背後にいたのは、久住の仲間だった。

「後ろ、火ぃついてるけど?志摩ちゃんの負けやな」

久住はどこまでもおどけた声でそう話す。

「銃声を聞けば伊吹は起きる。目が覚めて俺が死んでたら、俺の相棒は伊吹はお前を絶対に許さない」

そして…。

辺りには銃声が響く。

 

2019年10月16日00:00 伊吹の場合

伊吹が目を開けると、もうあたりは暗くなっていた。

どれくらい意識を失っていたのだろうか。

クルーザー内の時計は、10月16日00:00を指している。

「志摩ぁ…!」

伊吹の声はクルーザー内に響き渡るが、返事はない。

すると、クルーザーの屋上から久住が覗き込み、「誰のこと?」と答える。

「俺の相棒だ、いるだろ!」

必死な伊吹に対し、ひょうひょうとした様子で久住は答える。

「ラリってんの?あんたはここへ1人で来て、そこからずーっと1人。

なぁ…俺と組まへん?」

「はぁ?!」

予想だにしない言葉に、伊吹は思わず聞き返す。

「お前見る目ねえな、俺は、昔の俺みたいなやつをまっすぐにするんだよ!」

伊吹はまだ、復讐の鬼になったわけではなかった。

許されるという経験を、まだ味わったことがない人間に体験させたい。

かつて自分が、蒲郡と出会って感じた時のように。

「どーしても許されんかったらどうするん、殺すしかないんちゃうん?」

伊吹は少したじろぎ、「自分は刑事だ」と答える。

それは、伊吹が自分自信にそう言い聞かせているようにも見えた。

そんな伊吹を見透かしたかのように、久住は志摩を挑発する。

「それ以外、なんもないもんな?そら必死にもなるよな…でも心の中には、凶暴な犬、飼っとるやろ」

それは伊吹が一番恐れていたことだった。

「そんなのはとうに捨てた」

かろうじて伊吹はそう答えるが、久住はさらに畳み掛ける。

「じゃあなんで1人なん?

久住、許さん!って、1人でカーッてきて、来たんやろ?

…『こう』なったんは、お前がしでかした、結果や。」

そう言って久住は、ゆっくりクルーザー内の個室を指差す。

その視線の先には…血が滴り落ちるドアノブがあった。

嫌な予感がする。

伊吹が恐る恐る近づき、そのドアノブをひねると…頭を撃ち抜かれ、血まみれになった志摩が転がり出てきた。

「志摩!志摩…!」

声をかけるが、返事はない。

志摩の手元には拳銃が握られていた。

伊吹は反射的にその銃を奪い取ろうとするが…志摩は固く握り、離そうとしない。

不審に思い、志摩の顔を見ると、ほとんど意識がない状態にも関わらず、消え入りそうな小さい声で志摩はうわ言のように繰り返している。

「ころ…すな…、ころすな…」

その言葉に、伊吹は我に返り、心が揺れる。

そんな伊吹にさらに揺さぶりをかけるように、久住が声を掛ける。

「どうする?最大のチャンスやで?

今やったら俺を殺人で逮捕できる…相棒のおかげやな」

そう話しながら、久住は伊吹に背中を見せる。

逮捕して司法に裁きを委ねるのが警察の仕事…しかし、そうしたところで、失われた命が帰ることはなく、また、この怒りや悲しみも消えるわけではない。

「刑事でおるか、クズに戻るか…なあ刑事でおりたいんやったら…」

久住が伊吹の方に向き直ったその瞬間…伊吹は発砲した。

弾は久住に命中し、久住はその場に倒れこむ。

虚ろな瞳を伊吹に向けたまま…。

伊吹は、自分に負けた。

許すことが、できなかった。

 

運命の糸

「志摩…」

クルーザー内の時計は、2019年10月16日00:00を指している。

「おい、相棒…返事しろよ…」

時を刻む音だけが周囲に響く。

そして時計が早送りのように進み、いつのまにか11月になり、12月になり、2020年になり…

2020年7月24日に、東京オリンピックが開会式を迎える未来にたどり着く。

「何かのスイッチで進み方を間違える、その時が来るまで誰にもわからない」

運命の糸はどこでほつれてしまったのだろうか?

ここは、2020年に東京オリンピックが開催される未来。

志摩も伊吹もいない未来。

「でも…どうにかして止められるなら」

クルーザーの中の時計が、今度は急激に早戻しを始める。

2020年7月から6月、5月、4月……

「止めたいよな」

時計は、2019年10月15日15:00で止まった。

「最悪の事態に、なる前に」

決して1人ではたどり着けない最善の未来は、まだ、残されていた。

 

2019年10月15日15:00 陣馬と2人

2019年10月15日15:00、陣馬の病室。

相変わらず陣馬の意識はないままではあるが、行くあてのない九重が今日も陣馬を見舞いに行っていた。

ふいに背後で、見舞いの品のうどんの山が崩れる。

九重はそれを拾い上げると、機捜うどんのことを思い出していた。

機捜の分駐所で窓から湯切りをして、上部から怒られたこと。

故郷のうどんを振る舞い、コシがないと文句を言われたこと。

最初から望んだ相棒では、決してなかった。

親の勝手な思い入れで機捜に配属になり、自分とは対極の古い熱血刑事と相棒を組むことになり…。

「なんでこんなおっさんと…」

むしろ、当初はそんな気持ちでいっぱいだった。

でも今や、九重にとって陣馬は、かけがえのない存在になっていたのだと思い知る。

「もっかい、一緒に酒のみましょうよ…付き合うから…陣馬さん…」

すると、九重の気持ちに応じるように、陣馬がかすかに動く。

驚いて九重が目を見張り、陣馬の手を握ると…。

「博多うどん…コシがねえなぁ…」

陣馬は小さく呟き、九重を見て少し微笑んだ。

その頃、クルーザーの中では、伊吹と志摩がドラッグの開発過程のガスで意識を失ったまま倒れていた。

すると、スマホがテーブルの上で着信音を鳴らした。

志摩のスマホが、九重からのメッセージを着信したのだった。

陣馬さん、起きました!!!

興奮した九重からは次々メッセージが届き、その振動でテーブルの端に置かれていたスマホが落ち…。

落ちた先は、意識を失っていた伊吹の頭のすぐ近くだった。

そして伊吹は…目を覚ました。

 

最っ悪な夢

夢見は、最悪だった。

ひどい夢を見たのだ。

志摩が死に、自分が正義を裏切る夢…。

そして、足元に志摩が転がっていることに気づく。

寝ぼけながら辺りを見回して状況を理解するや否や、自分の見ていたものがただの悪夢だったことに気づき、伊吹は喜びのあまり、蹴りで志摩を起こす。

「起きろ、志摩ァ!」

突然背中への蹴りで起こされた志摩は、まだ昼間であることに気づく。

喜びのあまり、伊吹は志摩に頭突きをする。

まだ薬でくらくらする頭をなんとかしようと志摩は必死に意識を取り戻す。

「最っ悪な夢を見た…」

志摩もまた、最悪の未来が起きる夢を見ていたのだった。

「俺も!」

しかし現実では、まだ最悪の未来は起きていない。

「状況は、最悪…」

つぶやく志摩。

両手両足縛られた状態で、万事は休しているが、まだ終わってはいない。

伊吹の歯で手の拘束を解くと、慌てて志摩がスマホを拾い…届いた画像を伊吹と見る。

それは、衰弱してはいるが、目を覚ました陣馬がベッドの上で微笑んでいる姿だった。

2人は希望に満ち溢れていた。

クルーザーの操舵室では、久住とその仲間が、伊吹と志摩をどこに捨てるかを楽しそうに相談していた。

すると背後で、大きな水音が聞こえる。

見ると、伊吹と志摩が、海に飛び込んで近くを航行している船に助けを求めているところだった。

 

海外の逃亡

「まずいな…国外逃亡じゃあ!」

海に飛び込む前に、伊吹と志摩から久住が東京湾を逃亡していると連絡を受けた九重は、機捜に連絡。

「海外の逃亡の恐れあり!」

事態を飲み込めずに戸惑っている新任の隊長に代わり、たまたま引き継ぎに来ていた桔梗が海上警備に指示を出す。

あっという間にクルーザーを海上警備が捉えて、高速で追いかけてくる…。

「うっとぉしいのー…」

ただのクルーザーでは海上自衛隊から逃げ切れないと察した久住は陸に引き返し、単身、東京を走る。

桔梗は部長に電話をしていた。

本来なら退任した桔梗ではなく、新しく着任した隊長が現場の指揮を執るべきである。

しかし、新隊長はまだ引き継ぎも終わっておらず、事態を説明しているほどの猶予はない。

私に現場の指揮を執る許可を!

後任の面目や建前を気にして渋る部長だったが、桔梗は引き下がらない。

今捕まえなければ、被害者がまた、加害者になる…面目や体面のためにやるべきことをやらないのなら、私たちがいる意味ってなんなんですか?

部長はその言葉に胸が決まる。

「桔梗隊長に指揮をお願いします、未来を優先!」

現場の指揮は、桔梗に任された。

 

メロンパン号に乗った九重

一方、伊吹と志摩は、久住と同じ頃に陸に戻っていた。

そこへ、メロンパン号に乗った九重が迎えに来る。

靴を履き替え、伊吹は久住を追う準備も万端!

「悪かった、1人でやろうとして…俺がバカだった」

謝る志摩。

その一言をきっかけに、いつもの2人に戻ったのだった。

伊吹や志摩はもちろん、機捜も一丸になって、竹芝に上陸したはずの久住を捜索する。

伊吹と志摩はメロンパン号で外景に目をこらしながら移動。

すると、伊吹の野性的動体視力は久住を捉えた。

川を走行する宴会中の屋形船、そこに久住の姿があったのである。

走れ!

伊吹は、メロンパン号を降りて、走る、走る、走る…。

やがて、久住は屋形船と並走する伊吹の姿に気づき、身を隠すがもう時すでに遅し。

川の上にかかる橋から、伊吹は大きくジャンプをし、屋形船に乗り移った。

すると、久住も負けてはいない。

伊吹とは逆に、橋に飛びつき、屋形船から橋へ移って陸の上を逃走する。

「マジかよ…」

屋形船に1人、取り残される伊吹。

しかし、追っているのは伊吹だけではない。

逃走する久住を追ってくる自転車に乗っているのは、志摩である。

「待て、コラァ!」

自分の脚力だけで逃げようとする久住だが、向かいからはメロンパン号に乗った九重がやってきて、挟みうちに合う。

「しんど…」

川からは、屋形船で引き返してきた伊吹が仁王立ちしている。

「久住、投降しろ」

諦めない久住は、橋の上から屋形船の上に飛び移り、伊吹と1対1で差し向かいになった。

進行方向に向かって後ろ向きになっている久住は、企み顔である。

自分の背後を指差し、「うしろ、危ないよなぁ、来とるんとちゃう、橋」という。

久住、避けろ!

叫んだ伊吹に反応し、わざと頭部を橋桁にぶつけた久住は、よろよろと屋形船の宴会の中へ戻る。

「この船、俺のツレが貸し切っとんねん、警察の『暴行』の目撃者が大勢作れるっちゅうわけや…」

宴会場では、久住は血を流しながらわざとのたうちまわるが…

久住の『ツレ』は大笑いするばかり。

「お前どうしたん?真っ赤じゃん!」

それもそのはず、宴会の会場内では、みんなドーナツEPを飲んで異常状態になっていたからである。

久住を心配するどころか、気にもかけられない。

呆然とする久住に、志摩は声をかける。

「望み通りの世界だ」

伊吹も、続ける。

「こんな世界にしたお前を、俺は一生許さない、許さないから、殺してやんねぇ」

生きることは苦しみである。

殺すなんて楽はさせない、生きて俺たちの横で苦しめ。

それが、伊吹と志摩の出した答えだった。

 

1ヶ月後

1ヶ月後、陣馬は機捜に遊びに来ていた。

松葉杖をつき、全身包帯だらけではあるが、「機捜うどん作るぞ!」と威勢だけは以前と同じである。

九重は警察庁で新制度の改革を提案していた。

情報提供者の保護制度、天下り廃止…。

桔梗は武蔵野で警察署長をしていた。

それぞれが、それぞれの生活を誠実に暮らしていた。

あのあと、久住は雑談にも応じず、完全黙秘を続けている。

最後に会話したのは、伊吹と志摩だった。

病室で本当の名前とを聞く伊吹に、久住は深いため息をつく。

「何がいい?不幸な生い立ち?歪んだ幼少期の思い出、いじめられた過去…どれがいい?俺は、お前たちの物語にはならない」

そう言って顔を覆い、久住は心を閉ざした。

久住は一体何者なのか、身元も何も不明のままである。

「なあ志摩ちゃん、刑事やめたりしないよな?」

 

2020年7月

2020年7月。

オリンピックは新型コロナウイルスの流行により、開催延期となった未来である。

伊吹と志摩の2人は、また同じ車で任務を行っていた。

車内ではマスクをしている。

まさか、オリンピックがなくなる未来が来るとは思わなかった。

未来はいつも不定であり、度重なる選択の連続によって作り変えられ続けている。

そして、選択を間違えれば、思いもかけない未来を迎えることになる…。

2人は過去の事件を思い出していた。

志摩が、ぽつりとつぶやいた。

「これから先、また間違えるかもな」

伊吹と志摩は、顔を見合わせる。

「まぁ…また間違えても、『ここ』からか。」

そこへ事件の発生について、本部から無線が入った。

伊吹が答える。

 

ゼロ地点

「こちら機捜404、『ゼロ』地点から参ります、どうぞ。」

2人はメロンパン号ではなくなった機捜404車両で、しかしいつも通り現場へ急行する。

ゼロ地点。

この東京には、可能性という大きな未来がいつも待っている。

その未来は選択の連続により形作られるが、いつだって今いる場所は「ゼロ地点」だ。

そんな可能性を指し示すように、国立競技場を上から見ると、東京には大きく白い「ゼロ」が浮かび上がった。

 

まとめ

こちらの記事では、MIU404(miu) 最終回のネタバレと菅田将暉は黒幕か考察!エトリと同一人物なのか顔写真付きで比較しながら紹介をしてきました。

MIU404(miu) 最終回のあとは、志摩と伊吹の2人と第4機捜メンバーの今後も気になりますね。

菅田将暉は黒幕なのか考察し、菅田将暉とエトリが同一人物の可能性もある?!ということで顔写真で登場する怪しい犯人らしき人を比較してみましたがいかがでしたか?

随時追記して更新していきたいと思います。

MIU404(miu) 最終回ネタバレと菅田将暉は黒幕か考察!エトリと同一人物なのか顔写真付きで比較しながら紹介させていただきました。

お読みいただきありがとうございました。