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流浪の月原作結末ネタバレあらすじ更紗と文どうなる?病気は治るの?

流浪の月原作結末ネタバレあらすじ更紗と文どうなる?病気は治るの?
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今回は、流浪の月原作結末ネタバレあらすじ更紗と文どうなる?病気は治るの?について調べていきます。

こちらの作品は2020年に本屋大賞に輝いた人気の小説です。

数々のヒット作を生み出してきた凪良ゆうさんが手がけた「流浪の月」は、多くの人に衝撃を与えた作品でもあります。

誘拐事件の被害者だった少女と加害者とされた大学生のその後を描いた物語です。

恋人のようで恋人ではない、だけど惹かれ合う2人の姿がなんともいえません。

今回は「読んだらハマってしまう」「もう一度読み返したくなる」と言われている「流浪の月」小説のネタバレをしていきます!

ぜひ最後までお楽しみください。

 

流浪の月原作結末ネタバレあらすじ

こちらでは、流浪の月原作である小説のあらすじをネタバレ有りでお伝えしていきます。

この小説の主な登場人物は、少女、更紗と大学生の文です。

いつも楽しそうな母と家族を愛する父、そんな家庭で育ってきた娘の更紗は幸せな生活を送っていました。

更紗は両親のことが大好きで、このまま笑顔の絶えない幸せな時間が過ぎていくと思っていた矢先、父が病気で他界。

父が亡くなって1人で生きて行けなくなった更紗の母は、恋人と出て行ったきり帰ってきませんでした。

更紗は、おばさんの家で引き取られましたが、そこでの生活は今までと真逆。

おばさんの家では「厄介者」扱いをされていたのです。

寂しい思いを隠しながら「普通の子」を演じていた更紗ですが、心の中は色あせてきました。

そんな中、学校の帰りに友達と遊ぶ公園に、いつも居る若い男の人から話しかけられたのです。

その男性は、いつもベンチに座って小学生の女の子を見ていたので、「ロリコン」だから気を付けろと言われていた人物。

更紗は友達と遊んだ後、家に帰りたくないので男性と向かい合わせのベンチに座って過ごしていました。

急に雨が降ってき、雨に濡れながら固まっていると男性から「帰らないの?」と声をかけられます。

「帰りたくない」

「うちに来る?」

「いく」

たった3回のやり取りで更紗は男性の家についていくことに。

いつも公園にいる男性、文は正しく育てられ教科書のような生活を送っていました。

しかし、文は「夕食にアイスを食べる」だとか「寝転んで宅配ピザを食べる」という更紗の要求に答えてくれたのです。

そのまま文の家で過ごす更紗ですが、1週間も経つと更紗が行方不明になっているというニュースが。

文は「いつでも帰っていいよ」と言っていましたが、更紗は帰りたくない一心で文の家に止まっていました。

ある日、「パンダが見たい」と言った更紗の希望で動物園に行った2人。

そこで「家内更紗ちゃん!」と誰かが叫び、文と更紗は引き離されます。

文は少女誘拐事件の容疑者として逮捕されるのです。

更紗は文の無実を訴えますが、大人たちは「わかった。怖かったね」と言うだけ。

誰も理解してくれません。

おばさんの家に戻った更紗は、結局、児童養護施設に預けられることになりました。

15年の月日が経ち、24歳になった更紗は恋人である亮と一緒に生活をしています。

ある日、職場の送別会に参加した後、職場の人誘われカフェに行きました。

早く帰りたいと思っていましたが、カフェ「calico」のマスターを見た途端、更紗は固まります。

マスターは、ずっと会いたいと思っていた文だったのです。

それ以来、文に会いたいがためにカフェに通い詰める更紗ですが、ある日彼氏である亮が現れました。

残業と嘘をついてカフェに通っている更紗を疑い、バイト先に更紗のシフトを聞いたり頻繁に電話してくるようになったのです。

その後、量の祖母が倒れたことをきっかけに亮と生きていくことを決意した更紗ですが、心の中は文に支配されたまま。

そんな中、更紗の職場の同僚である安西さんから娘を預かって欲しいと言われ、更紗は亮と一緒に梨花ちゃんを預かることになります。

梨花ちゃんが安西さんの元へ帰った後、なんとなくネットを見てみると、カフェ「calico」と文を載せたサイトに梨花ちゃんのサンダルが写っていました。

そのことを亮に問い詰めると、更紗は激しい暴力を受けるのです。

逃げ出した更紗が向かったのはカフェ「calico」でした。

更紗はその場でたたずんでいましたが、文が見つけお店に入れてくれました。

素っ気ない態度をとっていた文ですが、本当は更紗のことに気付いていたのです。

更紗は、亮に内緒で文の住む部屋の隣に引っ越しました。

そんな時、安西さんからもう一度梨花ちゃんを預かって欲しいと頼まれた更紗。

文と3人で鉄板焼きをしたり、夕食前にアイスを食べたりして楽しく過ごしました。

梨花ちゃんが熱を出すと、文が面倒を見れくれましたが、具合が良くなっても安西さんは帰ってきません。

ある日、店長に呼ばれ、1冊の週刊誌を渡された更紗。

そこには「未だ終わらない家内更紗ちゃん誘拐事件」と書かれ、現在の文と更紗の様子が撮られていました。

情報を提供したのは、元カレの亮です。

亮は、よりを戻したいと更紗に言い寄り更紗の腕を強く掴みますが、更紗は手を振り払って拒否します。

すると亮は、バランスを崩して階段の踊り場に倒れ、救急車で運ばれることに。

警察からの事情聴取を受けることになった更紗ですが、文と梨花ちゃんも連れてこられました。

「誘拐事件の犯人になぜ女の子の面倒を見せたのか」と、しつこく聞かれましたが今回も文だけを批判する大人たち。

警察官に「全国被害者支援ネットワーク」と言うパンフレットを渡された時、やっと「わいせつ行為をしていたのは、文ではなくて、伯母の家の息子です。」と伝えることができました。

生きる力をなくした文を連れてマンションへ向かうと、エントランスには彼女の谷さんが。

事実を知った谷さんは、文のことを受け入れられず立ち去っていきました。

「文とずっと一緒にいたい。」と更紗が伝えると、拒んでいた文が自分のことを語り始めるのです。

 

文の死んでも知られたくないこととは?

更紗がいなくなった報道があった際、文は「逮捕されたら死んでも知られたくないことが明るみになるかもしれない」と発言しました。

小説を読んだ人は、ここで「何のことだ?」と疑問に思ったでしょう。

文の知られたくない事は、文の病気である「類宦官症(るいかんがんしょう)」です。

自分の異変に気付いても、母親に病院へ連れて行ってもらえず治療を受けることができなかったであろう文。

母は大人になれない文のことを「欠陥品」だと感じ、病気をひた隠しにしているだけだったのです。

幼い頃に適切な治療を受けないまま育った文は、自分に負い目を感じながら生きる毎日。

大人になれない自分を恥ずかしいと思っていたのでしょう。

「死んでも知られたくないこと」としていますが、心のどこかでは誰かに気づいて認めて欲しかったのではないかと思います。

何だか、切ないですね。

 

流浪の月原作結末ネタバレ更紗と文どうなる?

更紗が文と出会ったのは小学生の頃。

幼いながら文のことを慕っていたような気がします。

その15年後に再会を果たす2人ですが、再開した後の2人の関係は…。

更紗と文の今後をお伝えしていきます。

 

更紗と文は恋人になるの?

結論から言うと、恋人にはなりません。

最終的に2人で暮らすことになった更紗と文ですが、「恋人」と言う関係ではなさそうです。

恋人同士として幸せに暮らすと言う終わりで良いと思われましたが、なぜかその点については否定されているのです。

読んだ人が2人を恋人と思うのか、それとも違うのか。

これは作者の思惑なのでは…とも思ってしまいます。

個人的な意見ですが、「恋人」と言うには違うような気もしますが。

微妙なところです。

 

流浪の月原作結末ネタバレ文の病気は治るの?

文の病気である「類宦官症」について調べてみました。

類宦官症とは、声変わりやヒゲなどの男性特有の二次性徴が発来しない病気です。

男性ホルモンは骨の成長にも大きく関わることから、類宦官症は手足が長くなると言う身体的な特徴も見られるとのこと。

治療法は原因によって変わってきますが、脳腫瘍などが原因であれば手術や放射線療法。

他には、不足しているホルモンを補充する治療も。

このような治療によって、男性ホルモンを補充し、二次性徴を促しています。

小説の中で、文の病気は治ることはありません。

しかし、幼い頃に適切な治療を受けていれば、少なからず病気は落ち着いていたでしょう。

治療を受けることによって、完全に治ると言う根拠はありませんが、文の身体も成人男性のように成長していた可能性は十分にあります。

 

流浪の月結末ネタバレ!

再び女児誘拐を疑われ絶望している文に更紗は会いにいき、文の病気を知ることに。

その後、「過去がバレたら移動する」と割り切って、2人一緒に生きていくことを決心しました。

更紗と文は引っ越してはバレての繰り返し。

そんな生活の中で、年に一回は梨花に会う決まりになっていました。

梨花は「本当のふたり」を知っている唯一無二の存在。

どれだけ月日が経っても、世間は文と更紗のことを忘れてはいません。

ネットでの誹謗中傷は消えず、動画まですぐに検索できるようになっていました。

その事に心を痛めてくれる梨花を見て、文はこう思いました。

「事実と真実はちがう。そのことを、ぼくという当事者以外で分かってくれる人がふたりもいる。…これ以上何を望むことがある?」

文と更紗は長崎でカフェを営業しています。

昼営業の普通のカフェですが、地元では人気のカフェです。

2人のことはまだバレていません。

梨花は、文と更紗の会話に思わず「ふたりともちょっと呑気すぎない?っていうかラブラブ?」と発言します。

文にとっては生涯言われるはずのない言葉だったので、恥ずかしくて居た堪れない気持ちに。

しかし、不愉快ではなく、どう反応したら良いか困っています。

更紗と文は「恋人」ではないけれど、友達以上に大切な関係だと言うことが伝わりますね。

小説のラストは2人の会話で終わりを迎えます。

更紗:ねぇ文、今度はどこにいく?

文:どこでもいいよ。どこへ行こうと、ぼくはもう、ひとりではないのだから。

「流浪の月」の結末は、ある意味ハッピーエンドと言えるのでしょうか。

こちらも読んだ人がどう感じるのか、次第ですね。

 

読んだ人の評価は?

「流浪の月」を読んだ人の評価は、真っ二つに別れています。

高評価もあれば、「もう読まなくてもいい」という意見も。

ここまであらすじなどを見てきましたが、確かに意見が別れそうな内容でしたね。

ここから読んだ人の評価を紹介していきます。

 

高評価の意見

「ここ1.2年で読んだものの中で、私的にNo. 1かも。ラストの、ハッピーエンドといっていいのか分からない曖昧な感じも好き」

「読みやすくて4〜5時間ほどで一気に読み終えました。まさか癒されるとは思ってなくて、日々の生活を窮屈に感じている方などにオススメ」

「性と愛を超えた2人だけの特別な関係に傷つきながらも心から癒された。ネットリテラシーについても考えさせられる内容だった」

 

低評価の意見

「好きか嫌いかで言えば、あまり好きではないけど、何となく言いたいことはわかる気がすす」

「自分には合わなかった。主人公に終始イラつきながら読み終わった。周りを固める登場人物がありきたりで薄っぺらい気がする」

「テーマ的に仕方がないが、終始読むのがしんどい。終わり方は綺麗だが、どうしても2人を取り巻く理不尽さにモヤモヤしてしまう」

 

まとめ

今回は、流浪の月原作結末ネタバレあらすじ更紗と文どうなる?病気は治るの?について調査していきました。

物語のラストで文と更紗は一緒に生きていく決心をしますが、2人が恋人同士かと言えば微妙なところでしたね。

恋人という点には触れていないのが、作者の思惑かもしれません。

また、文の病気は治ることなく成長していきます。

適切な治療を受けていれば少なからず改善されていたでしょうが、文の置かれた環境では治療を受けるのが困難でした。

さらに、読んだ人の感想は意見が真っ二つに分かれるという結果に。

しかし、個人的にはオススメの小説です。

まだ流浪の月を読んでいない方はぜひ読んでみてください。